夏休みにすべき昆虫観察ランキングベスト3

夏休みには、みなさん何をして過ごしますか?
この時期、お子さんがいらっしゃる方やキャンプ・山登りなどのアウトドアをする方は、「虫・昆虫」を見る機会も多いのではないでしょうか。
そんな時、観察の仕方や注目ポイントを意識するだけで、虫を通じていつもと違う感性を味わったり、新たな学びを得ることができます。
というわけで、今回は「夏休みの時期にすべき昆虫観察」について紹介します!

執筆者: 亀田恭平 ネイチャーエンジニア
全国各地で観察した生き物たちの魅力をアプリやブログなどで発信中。もりみらい いきものゲームズの開発者。今まで出会った動植物は「5,000種」以上。書籍「弱虫の生きざま」。
目次
夏休みにすべき昆虫観察ランキングベスト3
暑いのは人間だけじゃない「カブトムシ」「クワガタムシ」

カブトムシ
カブトムシやクワガタムシは夏の虫として定番なので、「何を今さら」と思うかもしれません。
ただ、観察する視点を変えることで、新たな発見が得られるかもしれません。
カブトムシやクワガタといえば夜行性であり、出会いやすいタイミングとしては「夜」です。
ではなぜ明るい昼間でなく、夜に活動しているのでしょうか?
その理由には、
・鳥などの天敵が少ない時間に活動している
・ライバルが少ない時間に活動している
・乾燥を避けている
など様々な理由があるはずですが、上記以外の理由に「避暑」が挙げられます。
「カブトムシってわざわざ夏に出てくるし、暑いのが好きなんじゃないの?」と思うかもしれませんが、夏の虫だって暑すぎるとダメなんです。
というのも、カブトムシを飼育する際の最適な気温は25度前後。(暑さに弱いミヤマクワガタの場合は20度前後)
つまり、虫だって30度を超えるような暑い日はしんどいのです。
実際、夏は他の季節に比べて夜に活動する虫の割合が多くなります。
ちなみに暑さに応じた行動を取る虫は他にもいます。
例えば、暑い日にはトンボが逆立ちして止まっている姿を見ることがありますが、これも日光が当たる面積を少なくするための行動と言われています。

逆立ちで止まるショウジョウトンボ
「虫だって真夏は暑い」と思って観察すると、今まで何気なく見ていた虫の行動が、違う印象に見えてくるのではないでしょうか。
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昔の日本人の生活を想像する「ニイニイゼミ」「ヤマトタマムシ」
日本人の暮らしは昔と比べると大きく変化しました。
この100年程度の間に、食べ物も、住む環境も、移動手段も全く違うものになりました。
しかし、虫は100年経っても変わっていません。
昔の人と現在人である自分を繋ぐものとして、「虫」を通じて見てみると新たな視点・面白い発見があるかもしれません。
例えば、松尾芭蕉が読んだ有名な句に、
閑さや岩にしみ入る蝉の声(しずかさや いわにしみいる せみのこえ)
があります。
この句に出てくる蝉は「ニイニイゼミ」であると言われています。

ニイニイゼミ
ニイニイゼミの鳴き声というと、「ジィー……!」と長く、力強い鳴き声。
ところで句を読んでいる芭蕉のことを思い浮かべてみてください。
その時、聞こえてくるセミの声をいろいろなセミに置き換えてみます。
アブラゼミ、ミンミンゼミ、はたまたツクツクボウシ、そして最後にニイニイゼミ。
鳴き声によって、全然イメージが変わってきませんか?
「岩にしみ入る」という表現は、やはりニイニイゼミがしっくりくるように思います。
ちなみにニイニイゼミと言えば、夏のセミの中でトップバッターで現れるセミ。
芭蕉の句のセミも、以前はアブラゼミと言われていましたが、句が詠まれた季節がヒントとなってニイニイゼミが定説になったようです。
▼ニイニイゼミの声はこちら
もう1つ、昔の日本人と繋がることができる虫に「ヤマトタマムシ」がいます。
その輝く虹色のはねは、多くの人が美しいと感じています。

ヤマトタマムシ
この「タマムシが美しい」という気持ちは、昔の日本人も同じように持っていました。
というのも、奈良の法隆寺が所蔵する「玉虫厨子(たまむしのずし)」は、装飾に玉虫のはねが使用された工芸品。
この玉虫厨子が作られたのは、1000年以上前の飛鳥時代です。
つまり、1000年以上前の日本人は今の僕たちと同じように、タマムシを見つけた時に嬉しい気持ちになっていたはず。
タマムシに出会うことができたら、ぜひ昔の日本人の気持ちに思いを馳せてみてください。
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春と夏で姿が変わる虫「ヤマトシリアゲ」「サカハチチョウ」
昆虫の中には、発生時期によって姿が変化するものがいます。
季節によって姿の変わる虫は、発生する時期をくっつけて「春型」「夏型」などと呼ばれます。
例えば、シリアゲムシの一種である「ヤマトシリアゲ」も発生時期によって大きく姿を変える昆虫です。

ヤマトシリアゲ 春型

ヤマトシリアゲ 夏型
同じ種なのに、こんなに姿が変わるなんて面白いですよね。
ちなみにシリアゲムシは特に山地で多くの種が見られる傾向がありますが、ヤマトシリアゲは平地でよく見られる、身近なシリアゲムシです。
また、チョウも季節によって姿が変わるものが多いです。
例えば「サカハチチョウ」は、春型と夏型でイメージが大きく変わる代表的な種ですね。

サカハチチョウ 春型

サカハチチョウ 夏型
このように季節によって姿を変える虫は、その季節に出かけないと観察することができません。
上記で紹介したサカハチチョウは主に山地で見られるチョウなので、夏休みに観察するチョウとしてピッタリでしょう。
季節限定の姿に注目して、ぜひ観察してみてください!

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まとめ
昆虫観察では、観察する視点によってさまざまな楽しみ方ができます。
ここで紹介した以外の観察方法がまだまだあるはず。
夏休みは「観察の仕方」のアレンジがしやすいタイミングだと思うので、あなたならではの観察をしてみてください!
ちなみ最近は温暖化により、外に出られないような気温の日も…
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